熊野古道中辺路(全13回第8回)2005.12.17.土

悪四郎山を行く(頂上・720mほど。峠は691m)

7:45 三宮(神戸)を出発!

何と!六甲の山々が白く輝いている!
今日も北の方は大雪模様だ。(この写真は8:00)
まあ、和歌山は大丈夫だろうと安心してでかける。

三宮発の時は京都からもやってくるので、途中で合流する事になる。
従って、ここから紀ノ川SAまでの間に今日の日程や見所・
藤原定家の「熊野御幸記」の解説などを教えて頂く事となる。

朝が早いので普通は眠いのだが、澤熊講師の上手な話に引き込まれて夢中になる!一度眠ってしまった事があって猛反省したものだ。









9:05 紀ノ川SA着

ここで京都からのバスを待つ。雪のため、遅れているようだ。
普通はトイレ休憩は15分だが、結局9:30出発と相成った。

ここからの眺めは最高で、季節ごとの変化が楽しめる。
今日はご覧の通り、かなり迫力がある!

10:33 海だ〜!毎度おなじみとなった景色。

少しの間だが海が続く。
今、大雪の日本海と違って、泳げそうなくらい暖かく見える。
波も穏やかで、のんびりさざ波ている。

11:30頃だったかな〜?

到着後、ここで調達の御弁当をもらってランチタイム!
6月の時もここで食事。

道路向こうにあるバス停も見覚えがある。「牛馬童子」へはピンクのように登っていくが、6月の時は、ここからまだ先へバスを走らせた所から登り、ここへ下ってきた。

今日は少しバックしてから登り、またここへ下ってくるそうだ。
12:19 登山口?着。

  


ここを渡って行く。

12:42 杉木立の中




ここでトイレ休憩



 ←12:54 
この辺りは山の上まで民家がある。
なんとかという有名人の家もあるとか・・
え〜・・これは良く聞こえなかった・・
残念!
12:57→

水車が見える。
おじいさんが何かしている。
何かを碾いているんだろうか?
    
ここからは民家がないので気を付けるようにとの看板。
そして、△△から上で8月に熊を見かけたとの注意書きもあった。

13:12 出発〜。
さっきの矢印通り登って行くが、この辺りは昔の宿場。
このように「旧・旅館。○○屋」との表示が出ている。
13:21 このあたりで、普通の家を改装した、小さな喫茶店がある。

とてもとても見晴らしの良い場所で、今、ここでコーヒー飲めたらエエなあ!と思った。
するとちょうど、作務衣を着たマスター風の方が外で作業をされていて
「もうじき雪になるよ〜」
と声をかけて下さった。

え?と空を見る。私が見慣れている雪雲は見あたらない。
上の写真のように良い天気だし〜。
でも曇ってきているし、地元の方の眼は確かだ。
さて、雪を覚悟?して、この坂を登り始める。(楽しみ?)
13:29 また落ち着いた山道になる。
しかも!本当に雪が降り始めた!

そして2〜3分行くと・・・紅葉だあ!



ごらんのように素晴らしい紅葉が!
勿論、もう終わりなのだが・・・
この木がまた素晴らしい気なのだ!
普段写真は歩きながら一枚ずつしか撮らない私が立ち止まって3枚撮った。
今度、ここへ一人で来て思う存分過ごしたいと思うくらい素晴らしい気だった。

13:47 これ、池!何だろうと思ったら池!

他は雪が残っていても少しなのだが、池は凍っているところとシャーベット状になっている所もある。ここはスグに池の縁となっている。
行きたくて仕方がないが団体行動なので・・・
13:55 大門王子跡

他の王子跡は、1201年、後鳥羽上皇が熊野詣に藤原定家を同行させ、その時記された定家の日記「熊野御幸記」に、ほとんど登場しているが、今の九十九王子跡の中で、いくつか登場しないものがある。

この大門王子跡も、そのひとつ。
江戸時代の記録には多く登場することから、江戸時代にできたものではないかと思われるそうだ。


少し白くなっている












14:16 ここから尾根が何度か現れる。

写真では分からないが、もの凄い風と雪!
雪が頬に強く打ち付ける!
私は雪対策に(というか、この時期いつも。お腹が弱いので。笑!)
下腹辺りと腰より少し上にホカホカカイロを貼っているので平気!
冷たさが心地よいほどだ。
念願の雪に大興奮している!(雪国の方、ゴメンなさい!)


14:28少し広くて東屋があった。
14:30 そこから少し先へ行くと右側に・・この辺りも風が強い!
みんな身支度に余念がない。


この辺りからだったか、一人のおじいさんがオカシイ!
後ろから必死でやってきて「どけ!」とデモンストレーションするのだ!
面倒なので道を譲る。

次のポイントで、そのおじいさん、また後ろに行く。
暫くすると・・また「どけ!」とデモンストレーション!

ふと見ると、先頭の講師を追い抜いている!
大丈夫かなあ・・・?
あいつ、迷ってしまうんじゃあないか?
14:44 小判地蔵

餓えと疲労のために、小判をくわえたまま、ここで倒れたという人を弔って祀られたもの。地蔵には「道休禅定門」という戒名が彫りつけられていて、豊後国(大分県)の人であった事が分かる。

恐らく、伊勢と熊野に詣でて紀三井寺に向かう途中、1854年7月18日に亡くなって、その死を哀れんだ、この地の○洲氏が主になって地蔵を建てたそうだ。

14:48 悪四郎屋敷跡



峠は691m
14:56























15:17 上田和茶屋跡

この山上に上田和と呼び、標高600mあまりのこの場所に、熊野詣の盛んな頃は茶屋もあったといわれ、大正期にも民家があって林中には三界万霊塔や、お墓もある。

また、この山には霜月23日の夜になれば東方はるかに三体もの月が現れるとて、ここにあった、しめ掛け松のもとに大勢集まって、栗や の餅を供え、心経をくり、月の出を待ったという。

三体月は熊野権現垂跡の伝承の中にも見られる。












15:39 同じく三体月の話が残っている場所があった。

黄色の矢印の方へ登っていくそうだ。

15:44 いつのまにか青空が広がっていた。
16:03 大坂本王子跡
16:05

熊野古道には珍しく何度か沢を渡る
16:14 ゴール間近。

ここは道路より低い。
少し歩くと、また山の中。

16:20 ゴ〜ル!


16:30出発予定。
朝、御弁当を食べた、ふれあいパーキングで「じゃばらジュース」を買う。

16:30 出発時間。

私の後ろの席の3人組みが大きな声で話している。
「あのオッチャン、帰って来とるんかなあ?」
「ああ、あのおじいちゃんやろ?あの人、後ろからストックで私をつつくんやで!ビックリしたわ!どけって言うんや」


・・・ひええええ・・・道をスグに譲って良かったなあ・・・

「あのおじいちゃんな、ブツブツ文句ばっかり言うとったよ。わしゃあ一度来たことがあるから知っとる、こんな日程はアカン!とかな、おかしいで」
「あれ、京都からやろ?」
「帰って来たんかなあ?」


などと話していると・・・帰って来ないらしい!

いくら止めても言うことを聞かず、行方不明。
一人で参加かと思ったら2人での参加だそうだ。相方は帰って来ているという。相方はなんで、あんなに勝手にさせたんだと全員が大騒ぎ!

さっき、ストックでこつかれたと言ってた人が
「ははははは!私な、もうどっか行け〜迷ってしまえって思ったんよ」
「あんた、そんな事になったら私等みんあ待ってなアカンねんで〜!」
「・・・そうやなあ!忘れとったわ!」
「一人で行ってる時に迷ってもらわんとアカンで」


どこで迷ったんだろう?迷うような所があったか?と言い合いになったが、私が「たぶん、さっきの所をこっちに来ないで真っ直ぐ牛馬童子の方へ行ったんじゃあないですか?」と、口を挟んだ。

いざとなったら講師の先生が残るという事になった。

警察の電話番号も店のおばあちゃんに聞いてスタンバイした。

・・・16:40 帰って来た!

思った通り、黄色の矢印のように下って来ないとダメなのに、ピンクの矢印の方へ、どんどんと行ってしまったようだった。
本人はケロっとしている!

・・・でもまあ、10分遅れでよかった・・・か・・・

もう来るな〜!団体行動をとれないならツアーに参加するな!と言いたかったがバスが違うし、小心者の私は言えなかった〜。
16:40 出発!

18:52 紀ノ川SA到着。

19:00 出発!

20:10 三宮到着!

・・・スゴイ人!人!人!・・・なんでやねん!

・・・神戸ルミナリエだった・・・阪急・三宮駅はホームに人が溢れている!
それでも、青春18切符で培った席取り術で、スルリ!と座れ、ほっとひといき。バスを降りてからが疲れるなあ・・・

22:00 帰りました〜!

ふうう〜!また、プチ事件があったけど、楽しい楽しい一日でした!



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